コラム詳細

2023/10/04

砂金について

日本の砂金についての歴史

日本で最初に砂金が採取されたのは、奈良時代の天平年間にまでさかのぼると伝えられています。当時は東大寺の大仏を造るのに大量の金が必要とされていた中で、現在の宮城県に当たる陸奥国で金が産出しました。岩手県の平泉でも平安時代に奥州藤原氏が黄金で葺いた金色堂を残したほどで、東北地方は古くから金の産地として知られていたのです。
江戸時代初期には当時蝦夷地と呼ばれていた北海道の川で砂金が見つかり、大勢の山師が押し寄せるゴールドラッシュに沸きました。明治時代にも開拓が進んでいた北海道の北見枝幸で砂金が発見され、1万人以上の人が押し寄せています。

ナゲットとは?

金は金鉱石をはじめとした鉱石類(鉱物や岩石を資源として扱う場合に用いられる通称)に含まれています。しかしそこから採取できる金の量はかなり僅かな量です。1トンの金鉱石に対し、取れても数グラムが相場と言われています。とても稀ではありますが、純金に近い純度を持った金の塊が見つかるなんてこともありました。純度の高い金の塊をナゲットと呼び、「ナゲット」の言葉の意味は「金塊」です。天然の金の事を言い、砂金と同様の水に洗われて丸みを持った形と美しい黄金色の輝く特徴があります。純金に近く、重量も大きいこちらは一般の自然金よりも品位が高いとされてきました。

これまでに発見されたナゲットの中で、世界で一番大きいと言われているものは、重さ27.7キロにも及びます。1980年に、オーストラリアのイングルウッド、ビクトリアという小さな都市で発見されました。発見者はケビン・ヒリア―氏で、発見したナゲットを売却。当時の価格で100万ドルほどの値が付いたそうです。現代の金取引価格に置き換えると、なんとその価格は1億数千万円ほど。金塊を見つけられれば、億万長者になれる可能性があります。ちなみにこのナゲットは、現在アメリカ・ラスベガスのホテルに飾られていて、訪れれば見学できます。金塊の名前は「HAND OF FAITH」です。興味がある方は、アメリカ・ラスベガスの「ゴールデン・ナゲット」というホテルを訪れてみてください。

では、日本で発見された最大のナゲットはどのようなものなのでしょうか。日本でよく知られているのは、1900年(明治33年)に発見された769グラムの金塊です。

発見された地は北海道の枝幸町(えさしちょう)、「北見枝幸(きたみえさし)砂金地」と呼ばれる地域の、ナイ川にて発見されました。非常に大きなナゲットが発見されたことで、「北見枝幸のゴールドラッシュ」がスタート。多くの人が、一攫千金を夢見て砂金を採取していました。実は北見枝幸では、過去に1125グラムもの大きな金塊が見つかったと言われています。しかし、発見者が4人いたため、内緒で等分。換金しようとしたのですが、結局見つかってしまったというエピソードも残っています。残念ながら現在では、このように大きな金塊が発見されることはありません。ウソタンナイ砂金採掘公園に残る名残を感じてみてはいかがでしょうか。

最後に

金は埋蔵量に限りがある資源になります。今までに地球上で採掘された金の量は約20万トンと言われていますが、現在の技術で採掘可能な残りは約5万トンという説もあります。今と同じペースで掘り続ければ、近い将来金資源が枯渇する可能性も十分にあり得るのです。また、金の採掘には非常に多くの手間と時間がかかります。採掘した鉱石に含まれる金はごくわずかで、その金を取り出して純度を上げていくのもまた手間がかかる作業になります。手に入れるのが簡単ではなく、希少価値が非常に高いことから、金は高値で取引されています。

なお、金はジュエリーや美術工芸品、歴史ある建築物などに使用されていますが、ほかにもさまざまな用途があることをご存じでしょうか。例えば、私たちの身近にあるスマートフォンやタブレット、パソコンといった電気通信機器の電子部品にも金が使われています。金には「錆びにくい」「加工しやすい」「電気を通しやすい」といったメリットがあり、多くの分野で活用されております。もちろん、「純金積立」など投資用の資産としても使われていますし、食用金箔など食分野での使用や、金歯に代表される医療現場での活用など、その使途は多岐にわたります。

さらに、金は世界共通でその価値を認められている貴金属のひとつです。世界中のさまざまな国で取引でき、その価値は「なくなることはない」とまで言われております。アクセサリーなどの金加工製品も、その美しい見ためと劣化しづらい特徴から買い求める人が多いため、中古市場でも常に需要が高いアイテムです。このように、希少性が高く市場に出回る量に限りがある一方で、需要が高く価値に対する信用性もあるため、金製品は高く売れやすくなっているのです。

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