2023/11/21
1815年生まれの創業者「フェルディナント・アドルフ・ランゲ」から、ひ孫の「ウォルター・ランゲ」まで、激動のなか家族経営を続けるA.ランゲ&ゾーネ。A.ランゲ&ゾーネは1994年の復興コレクションから現在に至るまで、一貫してザクセン州とドレスデンに根差したマニュファクチュール体制をとっています。
1864年に開発した「3/4プレート」や、4つのネジで姿勢差を調整できる「チラネジテンプ」を採用し、2003年には自社製のひげゼンマイの製造に着手。現在、超精密なひげゼンマイを自社製造できる数少ない時計メゾンです。
伝統的な技法に基づき、マイスターによって手作業で作られているところに特徴があります。プラチナやゴールドといった貴金属を素材として使われているモデルが多く、数多くの高級時計を世に出しているメーカーです。1815年にドイツのドレスデンに生まれた工房から始まり、今ではスイスに本社を置くリシュモングループの1つとなりました。ランゲ&ゾーネの代表作には「ランゲ1」という名が付いた腕時計があります。
(「ランゲ1」は、1994年に発売された復興第一弾モデルのなかで最も注目を集めた、A.ランゲ&ゾーネの復活を象徴する名作)
ゾーネというのはドイツ語で息子という意味があり、ランゲ&ゾーネというブランド名は創業者のランゲとその息子という意味です。
ランゲの物語は、旧ザクセン公国の君主が居城を構えたドレスデンに始まります。1830年、後に宮廷時計師となるヨハン・フリードリッヒ・グートケスの工房に、15歳の青年が弟子入り。彼の名は、アドルフ・ランゲ。のちのA.ランゲ&ゾーネの創業者です。手先が器用で頭脳明晰、努力家でもあったアドルフ、フランスやスイス、イギリスにも渡りそれぞれの国で時計の製造手法を5年という歳月をかけ見習い学びました。この海外での学びを通じて、緻密な製造方法を重視することに行きついたと言われています。ドイツに戻ったのち、ランゲは時計製造による町の活性化をザクセン王国に提案し、そのアイディアが採用されました。自らの工房を開き、見習工を受け入れて時計開発を進めるようになり、その地域は時計産業地帯として発展していくこととなります。
世界的に評価されたアドルフの時計製作技術は息子や孫に受け継がれます。だが順調な発展を遂げていたAランゲ&ゾーネに1948年、時代の影が落ちます。東西冷戦である。エルツ山地は東ドイツ側だったため、工房が国営化されてしまったのです。この後、4代目ウォルター・ランゲは西ドイツに脱出。ブランドは休眠を余儀なくされました。
その後1990年にドイツが統一されたことをきっかけに、ウォルターは故郷に戻り、会社を再興。インターナショナルウォッチカンパニーの社長やドイツの鉄鋼メーカーグループの重要人物の力によりランゲが探し出され、ドイツの名門が奇跡の復活を果たしたのです。インターナショナルウォッチカンパニーの社長やドイツの鉄鋼メーカーグループの重要人物の力によりランゲが探し出され、ブランドも再建されました。
ランゲ&ゾーネといえば、職人の手による仕上げが美しい精密時計で知られています。A.ランゲ&ゾーネのムーブメントを大きく特徴付ける4分の3プレートは、初代アドルフ・ランゲの旅の手帳にそのアイデア・スケッチを見ることができます。大きな一枚プレートでムーブメントを覆えば、耐久性が格段に高まるとのアイデア。
これはアドルフが常に、精度と耐久性、視認性といった時計本来の機能を高めることに腐心していたという1つの証。同時に彼は、徹底した手仕上げによって高品質の維持にも努めました。これはマイスターと呼ばれる職人がいるからこそなせる業である。
マイスターとは巨匠や名人を意味するドイツ語で、ドイツにはマイスター制度という職業の能力を認定するための制度があるほどです。この制度により優れた技術も失われてしまうことなく、永く後の世まで残すことが可能となっています。ドイツではこの資格を取得するのは簡単なことではありません。まず見習いとして修行を重ねた後、試験を受けて熟練工と認められる必要があります。その後さらに一定期間の教育を受けて、ようやくマイスターの受験ができるという流れです。このようにして技術や知識を身に付けた職人が手掛けているため、複雑な構造でありながらも精度が高く堅牢な時計となっています。
こうした創業者による時計製作の理念を、今のA.ランゲ&ゾーネは守り続けています。新生ランゲの発明であるアウトサイズデイトは、視認性を高めるエ夫だ。全ムーブメントを二度組みするのも、精度と質を高めるためです。
ドイツに誕生した時計ブランドのランゲ&ゾーネは、ドイツ最高峰ともいわれる精密時計を生み出しているブランドです。ドイツのザクセン王国生まれのランゲが、宮廷時計技師に弟子入りをしたことから歴史が始まり、第一次世界大戦ごろまでに最盛期を迎えました。その後一度は失われたものの、再興し東西のドイツ統一のシンボル的なブランドともなりました。今でもマイスターの技術により生み出される、精密で高い品質の高級時計が世界中の人を魅了しています。
ランゲ&ゾーネは、一度消えてしまったのに復活し、高級時計ブランドとして今もなお人気を博しています。美しいバランスの時計を身につけたいのであれば、ランゲ&ゾーネを選んでみてはいかがでしょうか。
最後に、お時計をご売却の際は、買取大吉ゆめタウンサンピアン店をご利用ください!
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